夢中で君に恋してる

ジャニーズとレモンサワーとハラ美

空想科学劇「Kappa」…空想科学って、なに???

ほんっっっと、自分にもっと話をまとめる能力があればいいのにな~~って思いながら、気づいたら一週間経ってて、一週間も経つと人っつーのは(主に私) 結構記憶をなくしていくものなんじゃないかと思ってるところあります。いや、ね、何が言いたいかってね、少年忍者織山尚大くん主演のKappaの感想を書きたいなって思ってるんです。しかし、現時点で1度しか見ていなくて、月末はKappaを見に京都まで行くわけです。だからそれ見終わってから感想書きたいなと思ってたんだけど、まぁその時また追記で書きたくなるかもしれないし、 とりあえず今ぶわ~~~って書きます。感想とかじゃなく、ただの書き捨てだと思っていただければ。てか、織山くんが見たくて京都に足を運ぶなんて、1年前の私じゃ想像してなかったわ。すごいな。 我ながらそういうとこ好きよ。


まず原作は芥川龍之介の河童です。あらすじはこちら。


■精神病院の患者『第二十三号』が誰にでも聞かせる話を、語り手の『僕』が書き記したという体で綴られた作品。
 序文だけは『僕』の視点で書かれているが、それ以降は『 第二十三号』 が語り手となり実体験をありのまま語る形で話が進む。
 物語のあらすじは、山登りの最中に河童を見つけた『僕』( 第二十三号)は河童を追いかけるうちに穴に落ち、 河童の国に迷い込んでしまう。『僕』 は河童の国で特別保護住人として扱われ、 河童との交流を通してどこか奇妙な河童の価値観や文化に触れてい くこととなる。

って、あらすじ読んでも正直意味がわからなかったんですよね、 なんだこれは。と。だからもう、 原作をちゃんと読むしかないなと思い、 区民図書館で借りて読み込んで、さらにはネットで考察的なのも読んで、準備だけはばっちりの状態で向かいました。もうね、原作のある舞台に関しては予習ってまじで大事。見てる間にわけわかんなくなるのは避けたい。ってのをSANEMORIの時に学びました。SANEMORIに関しては予習してないと最初から最後まで意味 がわかんなかったと思うわ…。舞台に限らず、 私は事前ネタバレ大歓迎派です。1回しか見ない公演だったりすると、先に情報入れておかないと、見逃す可能性もあるので、自らネタバレを踏みに行く。 会場は品川ステラボール。もちろん初めまして。吉祥寺に続き、ここにきて初めましての会場が続いております。特別大きいわけでも、でも小劇場でもなく、なんか、あの、いい感じの(言い方)の会場で、なおちゃん、ここで何をするんだろう…とドキドキしながら暗転を待つ。


暗転。白い衣装のなおちゃん。繰り返される「おはよう」「 いただきます」「ごちそうさま」「いってきます」「 いってらっしゃい」「ただいま」「おかえり」「いただきます」… これはkappaの国から帰ってきたなおちゃんが人間としての当たり前を再度叩きつけられてるシーンです。kappaの常識と、人間の常識ははるかに異なる。その人間の常識を押し付けられることにうんざりし、ついに発狂するなおちゃん。この静かなる発狂と、BGMに合わせたコテンポラリーダンスで、すでにこれからなんかすごいものが始まるんじゃないか、と思いました。鳥肌立った。会場ちょっと寒かったけど、 空調じゃなくて、なおちゃんに鳥肌たった。

 

その後、物語はなおちゃんによって語られ、なおちゃんがKappaの世界に行き、そこでどんな生活をしていたのかが続いていくんだけど、kappaの世界のなおちゃんが超かわいくてかわいくて… さっきまで狂気じみた目で踊ってなおちゃんとは一転、話し方から動き、表情がすべて超キュートで超コミカルだった。ほんとに無邪気な子供みたい。戸惑いながらkappaの世界に次第に馴染んでいくなおちゃん。なおちゃんを受け入れるkappaの仲間たち。青木くん演じるバックが吹くトランペットに合わせてふりふり踊っ てみたり、本当にかわいい。なおちゃんのかわいさって、 なんていうか、ぎゃ~~~かわいい~~~!!!じゃなくて、 あぁかわいいなぁ… って胸のやらかいところを締め付けられるるかわいさ。

 

しかし、人間の世界と同様、Kappaの世界だって、合わないなって思うことがあるわけで、そこを誤魔化していても、 違和感だけは心の中でしっかり形づいてしまうもので、それを取り除くのってなかなか懸念の技。Kappaの世界で、 これはちょっと…って思う出来事に遭ってしまったなおちゃん、 バック(青木くん)に元の世界に帰りたいとお願いをします。 このあたりからの、 なおちゃんとバックの掛け合いがちょっと良すぎるというか、 グッときた。青木くんがとにかくずっと穏やかで、 いい意味で一定のリズムでバックを演じてるのが、 妙にしっくりきちゃって、結構泣きそうになった。 青木くんの優しい顔って、菩薩なんかなって思う。 バックの悲しい秘密、それでも僕は生きたいから生まれた、みたいな、そんな役が似合う青木くんは今後もずっと柔らかい世界で過ごしてほしい。

 

人間の世界に戻っても、結局Kappaの世界に戻りたくなっちゃうなおちゃん。わかるよ、世界ってどこにいっても全部が自分にしっくりくることなんてまずないと思ってる。そうなったら逃げたくなるよね。いいんだよ、逃げたっていい。


舞台初日、なおちゃんが忍者ブログをあげていて、「自分を大切にしなさいと言われるし、わかってる。わかってるけど、それじゃ意味がない」 と言ってることに何度も何度も泣きそうになりました。僕のパフォーマンスには必ず代償がついてくる。息がまともにできなくて自分を捨てたくなる感情を知ってるなおちゃんが正直辛かったです。でも、見てくれる誰かがいるから、と転び続けるなおちゃんって、アイドルに向いてるし、 向いてないなって思う。それでも、そんななおちゃんがやり切った「命を削ったダンス」をこの目で見た時、 なおちゃんがやりたかったことはこれだったんだな、と妙に納得もしたし、もちろん圧巻もされたし、あの瞬間、 なおちゃんのことしか見れなかったし、考えられなかった。なおちゃんが、世の中を飲み込んじゃうんじゃないかと思った。命を削ったダンスによって、私は心が震えてしまった。とんでもない17歳です。そう、まだ17歳。 華奢な体が粉々に破壊されてしまいそうなパフォーマンス。繊細かつ大胆、ネガティブな狂気、表現者織山尚大。17歳。だからこそ、私は怖いんだと思う。なおちゃん、本当に本当に嫌になったら、いつこの世界から逃げだしてもいいんだから。意味がないことかもしれないけれど、 ファンとしてはやっぱり自分を大切にしてね、 と思わずにはいられません。

 

だけど、知ってる。なおちゃんは、ジャニーズが、少年忍者が大好きだから。だからきっとどんだけ転んでも仲間がいることを本人が知ってるんじゃないのかなと思っています。だって、現に、同じ舞台には青木くんという同期がいて、 毎日誰かしらメンバーが見学しにきてくれて、 こんなに愛されてること、きっと自覚してるんじゃないかな、てか自覚しててほしい。どさくさに紛れて私だって愛してるよ( こっそり)


拓実くんの時同様、カーテンコールでおててふりふり、投げちゅうんーま!でルンルンと捌ける時に、わ~~ 知ってるなおちゃんだぁ… って私もやっとKappaの世界から戻ってこられたような気がします。ちなみに終始なおちゃんって呼んでるけど、この役、 名前がないのよ。原作では精神病棟の患者番号23号だけど、舞台では名前がない。誰かに名前を呼ばれることがないから、 「なおちゃん」のままで話をしてしまいました。よく考えたら、人間の世界でもKappaの世界でも、名前を呼ばれないのって、 なんかちょっと切ないね?君の名前、私、知りたかったな。

 


なおちゃんの心を削ってまで作りこんだダンス、もっともっと見てみたいし、もっともっといろんな人に見てもらえるといいな。 世の中がなおちゃんでいっぱいになったらいい。そのために、まず京都。どうか、無事に幕が開きますように。 なおちゃんの想いが届きますように。そして、それでもやっぱり「 自分のことを大切にして」と願わずにはいられない私の想いが、 ほんの少しでも届くことを、心から祈っています。