今年好きだった小説や漫画やテレビたち
今年読んだ好きだった小説
■正欲（朝井リョウ）
ここ2、3年でLGBTQやマイノリティにめちゃくちゃ興味を持ち、隙あらばカテゴライズされたマイノリティについて調べることが多くなったなか、朝井リョウ10周年記念に刊行された「正欲」にはド肝を抜かれました。私が認識してるつもりのマイノリティは浅くて結局自分が認めることのできる範囲のものを、さも知った顔してたんだなぁと恥ずかしくもなった。犯罪として捕まる「癖」でも、世の中には「言葉」 として共通認識されていること。誰にも迷惑かけてない「癖」なのに「言葉」として理解されず変な目で見られてしまうこと。そういうのが一色淡になって頭が追い付かず夜中に読み終わったあと気持ちがすごいざわざわして落ち着かなかった。そのあと多分３、４回読み返してる。 共感しなくてもいいから拒絶をしないって口で言うのは簡単だけど、いざ実行に移そうとするとなかなか難しかったりするもんだよな～ って思う。性的マイノリティや性的指向も正解なんてものはないし、だけど人に堂々と言える世の中でもないし、私の性的指向もおかしいのかもって思うけど、誰に相談するものかもわからないし、だからもし周りの人がそうだと告白してきた時に、一番適切な言葉を言えるといいなって思うけど、それも傲慢かなって思ったり…と、いろんなことを考えるきっかけになった2021年を代表する1冊です。朝井リョウは朝井節が強くて好き嫌いありそうだけど、私は朝井リョウの作品が刊行される度、毎回「またそうやって図星なとこチクチクついてきて痛めつけられたな～」と、小さく傷つくのがわりと好きです。「どうしても生きてる」もよかったよ。「正欲」読んだあとは「恋する遊園地」 という映画も見てほしい。一周回って愛とは何かわからなくなる。
■ブランケット・ブルームの星型乗車券（吉田篤弘）
大ファンの吉田篤弘さんからこちらの1冊。【ようこそ、毛布をかぶった寒がりの街「ブランケット・シティ」へ】 なんていう煽りにきゅんとくる。私は吉田篤弘さんの作る「おとなのおとぎ話」が大好きで、とにかく世界観に引き込まれてしまう。1話1話が短く、挿絵ページもあったりするから、じっくり物語を追うというより、架空の街を巡るためのガイドブックのような本で、 一緒にふわふわ旅をしている感覚になるから寝る前にちょこちょこ読んでた。優しいお話を人は否応なしにいい人って思ってしまう。 はっとするような金言を見つけたりするとにんまりした気持ちにな って、よく眠れた。すごく幸せ。相変わらずクラフト・ エヴィング商會も大好きで眠れない夜によくふわふわ読んでたな～。来年は途中で挫折してしまった「圏外へ」 にもう一度チャレンジしようと思ってる。
もう本当にレベッカが最高にチャーミングだった！！！！！ とにかく買い物狂。今日は何も買わない！ って決めてるのに何かと理由をつけて出社するまでに90ポンドと か使って「こんなはずでは…」と頭を抱えてる。それも毎回。 嘘つきで、すぐとっさの嘘つくし、頭の回転が速くて、とんでもないほどの妄想家。だけどどうしても憎めないのは少なからず自分と被るところがあるからかなって思う。このカードは使っちゃいけないから頑丈な箱にいれてるの！でもすぐ壊しちゃうのよね、次はもっと頑丈は箱買わなくちゃ！ そうね、ダイヤとかついてたら壊せないかしら…キャー！名案！さっそく買いに行かなきゃ！（浪費）この子ほんとバカだなぁと思いながら応援したくなるのは決してピ ンチをするりと抜けるのではなく、どうしようどうしよう！ と試行錯誤をする姿があるからなんだよな～。 シリーズ６まで出てて１を買ってあわててすべて揃えました。最近買い物に悩むと私の頭の中のレベッカが理由つけて買わせてくるから困っちゃう。
あと「自転しながら公転する」「琥珀の夏」とかも読みました。 山本文緒さんが亡くなったの悲しかった… 好きな作家さんがなくなるの辛い。ひとり田辺聖子フェス開催し、家にある田辺聖子作品を読み漁り、足りないものは買いあさることもしました。田辺聖子は永遠なり。 「闇祓」も超胸くそ悪くて最高でした（情緒） 今年結構本読んだ気がするんだけど多分「正欲」 に持ってかれています。
今年読んだ好きだった漫画
■明日、私は誰かのカノジョ(をのひなお)
もう世の中の女全員読んでると信じてやまないあすカノですが、去年から今年もちゃんと好きな漫画として息してました。まさかゆあてゃからジャニーズ事務所に掲げてほしいお言葉が出る なんて誰が思いましたよ。【あんな迂闊な画像を取られるお前の意識の低さにキレてるんだよ。】 東西ジャニーズジュニア、今すぐこれ全員心に刻め。最後の最後に夢から覚めた萌ちゃんが恋してきたよと馴染のバーに戻ってくるところは涙なしでは読めませんね。今のシリーズ「 洗脳」もなかなか香ばしいです。留奈ちゃん強くて好き。マインドはぽぽろキッズ。
■推しの子（横槍メンゴ）
横槍先生～～～！！！の書く女の子がとにかく可愛くて大好き！この作画で人生やりたい！読んで字のごとく推しの子供として転生してきた双子が芸能界の一 線を目指す話ですが、ドラマ出演でのいざこざだの、リアリティショーでの中傷だの、芸能界ってのはほんとに闇が… 深い… まぶしいだけじゃなく結構シビアなとこもあって読みだすとハマっちゃってしまった。そして本当に女の子がかわいい。ただ、私は横槍先生のかくえっちな女の子が大好きだから物足りなさはある…。そういう時は「レトルトパウチ」や「クズの本懐」 を挟んで、かわい～～！！えっち～～！！って心をときめかせています。思春期やってます。
■かしましめし(おかざき真理）
おかざき真理作品はセリフや感情煽りが本当に素敵。 大人だから言わなくていいこと、自分の感情すべてをさらけ出すことが友情じゃないこと、 ご飯はみんなで食べたらおいしいこと、 普段生活してると忘れがちになることを思い出させてくれるし、かしましめしは飯ってつくだけにとにかく出てくるご飯がおいしそうで、何回か真似しました。闇ホイル焼きとか友達とやるの楽しかったな～。「サプリ」や「＆ 」みたいにお仕事！お仕事！って感じじゃないのも好き。 美味しいもの食べて眠りにつけたらいつだって幸せだよ。 いつだってほんとうは優しい人でいたいものです。グルメ漫画大好きなので、おすすめあったら教えてください。
■悪いのはあなたです（ふせでぃ）
浮気や不倫っていうのは誰が悪いんかね～って思いますよね。 私は男に甘いのでパートナーが浮気しても女が悪いと決めつけて慰 謝料もらいたいタイプです。それか生き地獄を味合わせるか… 多分泣き寝入りはしない。(優しい人でいたい設定どしたん？)キャラクター全員そこそこクズなんだけど、絵のかわいさで誤魔化されてる…騙されるな私… 文春オンラインでの連載をちまちま楽しみにしてます。
その他、「ブルーピリオド」「ランウェイで笑って」 もやっぱり好きだし「推しがやめた」はグサグサくるし、「真面目な会社員」もおもしろかった。基本的には痛々しい（ 暴力とかじゃなくて）話が好きです。あ、「おかえりアリス」もなかなかヒリヒリするから好き。押見修造は裏切らない。
今年見た好きだったテレビ番組
■彼女の私生活
オタクとして、オタクが主人公のドラマは見ないとならぬ、と思って何の意識もせず見てたら相手役がキムジェウクで飛び跳ねた～大好き！ありえねぇだろ！という公私混同っぷりもドラマだといっそ清々しい。オタクをバカにするわけなくコミカルに描かれてるのがよかったし 、とにかくキムジェウクがかっこよくてうっとり…（甘い溜息）アイドル役の男の子も日本だったら絶対飛貴！ってぐらいきゅるきゅるしたわんこ系で大好物でした。 ごちそうさま。「オタクしてる時はアイドルがわたしの彼氏！ 恋してる時は彼氏がわたしのアイドル！」って超キュートなお言葉が忘れられん…めっちゃわかる。 末澤くんって彼氏（隙あらば）
■僕の姉ちゃん
んも～～めっちゃよかった！ゆるゆるとした日常の中に光る名言！これは黒木華ちゃんじゃなきゃできなかったと思うぐらい適役だっ た。弟役の杉野くんを晶哉だと思い始め、私って晶哉のお姉ちゃんになりたいのかも…と謎の錯覚をした。 ほんと怖い。お衣装もおうちも空気も世界観も全部超好みだった～～～2期やってくれ～～～。「待ち合わせの時に、ただ待ってたの。スマホも見ないで音楽も聴かないで、ただ私のこと待ってた。」的なセリフが大好きで、 これは恋しちゃうよな～って思う。ただ待っててほしい。 末澤くんに（わかったから）
■ウマ娘プリティダービー
TVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』公式サイト
競馬好きとして外せなかったウマ娘は待望の2期、 ほんとずっと泣いてた。 テイオーとマックイーンの頂上対決に視点をむけてるなか、 ひそかに挟まれたライスシャワー回はまじで神回。 ほんとにずっと泣いてた(2回目)ウマ娘は萌えアニメじゃない、スポ根アニメです。 私の好きなゴールドシップはアニメでもしっかり奇行に走っている のでぜひ見てください。
■エミリー、パリへ行く
エミリーのお洋服がほんとにいちいち派手で可愛い。目の保養。生まれ変わったらリリーコリンズになりたい。パーティー仕様のお洋服なんて可愛すぎて発狂しそう。待ちに待ってたシーズン２も見始めたらすぐ見終わっちゃうから悲 しいよね（全裸監督もそうだった）
あとはODDTAXIもよかった～けど暗いものばかり進めるのもなと思い明るいもの選抜で… 地上波ドラマは全然見なかったけど、最後の最後の「最愛」 にはドはまりしました。 宇多田ヒカルって毎回まだ天才を更新するんか…ってぞっとする。 すごすぎまじ。
今年もゆるゆるとエンタメに触れ充実した1年となりました。 来年も心に残る作品に出会えたらいいなぁ。
