夢中で君に恋してる

ジャニーズとレモンサワーとハラ美

8月の全てをあげたら、今、君は何をくれるの。

ふたを開けたら4連休、誰かしらに会って家でこそこそ酒盛りしてた楽しい4連休でした。


外で飲めないんなら、家で飲めばいいじゃない、ってさながら気持ちはマリーアントワネット。 パンがないならお菓子を食べればいいじゃないっていうあの気持ちいいお言葉を4連休中、何度思い出したことでしょう。まぁ実際はマリーアントワネットはそんなこと仰ってないらしく、濡れ衣もいいとこなんですが、人の噂も七十五日ってのは嘘なんだなって思いますね。 1782年から今まで、ずっと伝わっちゃってる。こーわ。 私がマリーアントワネットだったら何とか誤解を解きたくてしゃーないわ。


連休1日目、夕方ぐらいから関西担たちとだらだら集う。 2人してチーズケーキとスパークリング持ってきてくれて、大人ってかっけーなーって思った全然同世代だけども。最近のチーズケーキ欲を満たしてくれる友達ラブすぎて男だったら恋してた。チーズケーキがおいしすぎてすでに食べたいと思ってる。これはまずい。ワインボトルはしっかり3本開けた。私の周りの関西担はどうも熱量が強いので、流されやすい私はつねに引っ張られてしまう。まぁ、引っ張られたいという願望は正直めちゃくちゃにある。 誰かに引っ張られないとオタクとして前に進めない。秋も冬も好きだとは限らないんだから、好きがピークかもしれない今好きな人が歌って踊る姿が見たいと思い始める。酔っ払いって怖い。でも、結局これが真意ってとこは多いにある。 好きが続く保証なんて正直どこにもないけれど、今、この夏に、めっちゃ好きだなって思ってる感情だけは嘘偽りでもネタでもないから、好きメーターが満タンな時、好きな人を見ないでどうするっていう、恋愛気温が上昇中。 誰のこと?なんて野暮なことは聞かないで。しっかり終電までいてくれる友達ラブ。この二人は私は勝手に「何を言っても許してくれるオタク」として認定しているので、すぐにでも会いたいなぁ。


連休2日目、家族行事。家族が全員うちに集合するカオス。 オタクということをすべて隠して生きているので、うちにあるオタクグッズとすべてクローゼットにしまう。アクスタとか写真をぎゅうぎゅうにしまうとき、いつも、ごめんね!ごめんね!って思ってしまう。アクスタ、ちょっと生きてる説ある。ほんのり魂を宿って、微量の呼吸をしていてもおかしくない。だってそのぐらい愛でている。それをぎゅうぎゅうに押し込むなんてこれはネグレクトだったりしないのか…なんて少し心が痛むけれど、仕方がない。家族内人権デットオアアライブには逆らえない。オタク臭を少しも感じさせない家に、家族が揃う。普段27度設定のクーラーも人口密度のせいで25度まで下げた。人が集まるのは楽しい。暑いけど、楽しい。

両親が帰り、入れ替わりに友達がやってくる。3歳になった私の甥っ子と、10年来の私の友達。本来なら関わりがないはずの好きと好きがなぜかうちでトミカで遊んでいる。甥っ子の母親、つまり私の妹が驚く。なんでこの2人こんなに仲良く遊んでいるんだ。夏生まれ同志、気が合うのか、パーティー好きの血が共鳴したのか、はしゃぐ2人を見て不思議な気持ちになりつつ、 今日もビールがまじでうまい。

友達が帰り、甥っ子を寝かせ、 妹と第2部。ウーバーで総菜を頼み、最近お気に入りのチーズを出し、母親が持ってきてくれたなすの煮びたしを添え、ワインを開ける、空ける。え、まだ22時じゃん!って夜が更けていかないことに喜びを噛みしめつつ、2本目のワインを開ける、空ける。最近の話題はもっぱらLGBTQや、マイノリティーについて。マイノリティーが生きやすい世の中になったら、マジョリティは生きづらくなるのか、否か。セリフとしての「 Ladies and Gentlemen, Boys and Girls」は本当に誰かを傷つけてしまうのか。お手洗いの男と女のマーク。いつの間にか定着していた青と赤の色分け。性は多様的なもので男女は平等と言いながら、 女の子が重いものを持っていたら、率先して持ってあげられるような子供になってほしい。だけど、 これは性別の多様性を無視した傲慢な行為なのか。そもそも男らしく女らしくってなんなのか、自分らしさとは一体… なんて話を姉妹で飲みながら話してる時、自分たちが甥っ子と同じぐらいの年齢の時の、アンパンマンの歌を熱唱してキャッキャしてる二人の女の子はどこに行ってしまったんだろうって思う。私たちだけど、私たちじゃない。なんだか、随分遠いところまで来てしまったなぁってぼんやりと考える。 でも何度考えても、妹がいてよかった、という結論に至る。 結婚出産育児、と人生として、女として、だいぶ先輩になってしまったけれど、私は妹が可愛くて仕方ない。いつまでも可愛い存在でいてほしい。

え、もう1時? さっきまで22時じゃなかった? 夜は容赦なくあっという間に更けていく。途中、酔っ払ってオタクの顔をひょっこり覗かせる私、面白がる妹。わけもわからずDVDを見せる私、面白がる妹。夏について相談する私、十数年以上前のオタクだった記憶を思い出す妹。 なにわ男子なら高橋くんじゃない?という私、 えーっと西畑くんでお願いします、という妹。 本当につくづく男の趣味が合わない。酔っ払って踊りだす妹、高音でケラケラ笑う私、寝室でぐっすり寝てる甥っ子。 なんていうか、愉快を空気に換えたら、きっとここなんだだろうなぁと思った。 男の趣味が合わないけど、きみがいてよかった、とつくづく実感する。ワイン3本目、開いた、空いた。丑三つ時のお祭り騒ぎ。おばけなんてないさ、おばけなんて嘘さ。


連休3日目、容赦ないのは夜だけじゃない。3歳児もしかり。朝から充電100%のほぼ怪獣フルスロットル。一方充電5%でほぼ廃人の姉妹。廃人は怪獣に勝てない。炎天下の中、公園に行く。炎天下、二日酔い、寝不足のトリプルコンボ。 泣きそう。世のお母さんまじですごい。 しかし遊ぶとなったら全力で遊びたいので、短パンにタンクトップという、夏場の子供のような恰好で滑り台をし、砂場で遊ぶ。砂場で遊ぶなんて幼少期以来だけど、意外と楽しかった。 砂いじりは心を綺麗にするのはあながち間違いじゃないのかもしれない。炎天下、クラッとくるサマー、 目を逸らせるわけがないんだよ、夏。

ふたりを駅まで送り、久々に一人になった部屋で昼寝。大勢もいいけど、一人も大好き。クーラーつけて、ソファにダイブ。幸せ。まったく、こんな欲張りで矛盾だらけの女に誰がしたんだ。 トミカの忘れ物や、ソファの隅に貼られたシール。自分じゃ絶対に食べないヨーグルトの空き容器。家の所々に甥っ子の残像が見える。 無責任に愛せる存在がいるのは悪くないなって思う。


連休4日目、友達が餃子と焼酎を持って遊びにくる。 いよいよ我が家、居酒屋みたいになってきた。 痛いオタク時代の話をする。見事に引かれる。わかってる、今改めて思うと痛すぎるなって思うけど、当時はその生き方しか知らなかったんだから仕方がない。痛いとか、怖いとか、そんな風に言われても、そんな風にオタクをやってきてしまったから、それ以外の術が私にはわからない。まぁでも、同担拒否はもういいかな。楽しかったけど、苦しかったし。引かれるほどのこと?とは思ってるけど今も。基本的に愛が重い。

そんな愛が重いのになぜ担降りしたんだ、と言われて考えたけど、きっと彼で見たかった景色がなくなったからだなって思った。 夢がすべて叶うと、次の夢とならず、しぼんでしまう。だから余白を残してほしい。なんて、生意気なことを言ってしまう。 絶対に叶わない夢を掲げておいてほしい。でも叶えてほしい。 わがままにもほどがある。 降りたくせに人一倍のめんどくささと愛を持ってしまうのは、もう細胞や血液、ゲノムにまで組み込まれてしまったからだと思う。 きっと一生変えられない。あなたは私の一生モノ。そう思いながら生きていくんだと思う。

そんなことを言ったら、 彼を超える人、自分の13月を探してるんだね、と言われ、目から鱗。そうか、私は私の中の13月を探しているのか…って、 今思うとよくわかんないけど、あるはずのない誰かをオタク人生かけて探しているのは名もなき旅 に出ているみたいで、ちょっとかっこいいじゃんとすら思ってしまう。もうめちゃくちゃ。その為には今好きな子を、今見に行かなきゃと思う。あれ、これ、 連休1日目にも言ってなかった?どこのオタクと話しても、結局着地点は一緒なんだな。

 

私はこの夏に見たい人を見たい。彼らが笑ってる姿が見たい。秋も冬も、今そんなのどうでもいい。夏のすべてをあげたい。そう思うともう、覚悟を決めました。腹を括りました。見せてやりましょう、フッ軽オタクの実力を。

 

本日やること。ワインとコーヒーまみれにしたタンクトップを買い替えること。さすがにこんな思い出はいらない。でも、これも夏の醍醐味。どんなに暑くても、本当は一生だらしない夏と、罪深い好きな男の虜でいたい。

 

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